節分の日の豆は、どの豆をいくつ食べると良いのでしょうか。
昔から伝わる日本の行事は、言葉の比喩や語呂合わせなどが多く使われていて、一種のおまじないのようなものだったと考えられています。
節分に食べる「豆」について、豆まきの由来を混ぜながら、分かりやすくまとめてみました。
豆まきは何故やるの?
節分とは「季節を分ける」と書きます。
日本の四季である「春夏秋冬」を分ける日という言葉です。
春=立春、夏=立夏、秋=立秋、冬=立冬、の前日が「節分」ということになります。
新しい季節を迎える前に、厄や災難を祓(はら)い清める意味合いで、豆まきを行います。
鬼とは、厄や災難の事を指し、その鬼を豆で追い払うことで、悪い邪気を祓うのですね。
という考えで、昔から「豆まき」を行っていたのです。
なぜ節分に豆を撒くの?
豆を撒くのは、何と1000年以上も前に遡(さかのぼ)ると言われています。
まずは、節分は年に4回あるにも関わらず、なぜ2月3日なのでしょうか。
四季の中で「春」は、はじまりです。
昔は「春」が1年のはじまりと考えられ、現在の元旦のような大切な日でした。
つまり、一年の最後の日に鬼を退治して、新しい年を迎えましょうという想いがあったのです。
現在「お正月」=昔「立春」
現在「大晦日」=昔「節分」
のような感じだったのですね。
そして「豆」とは語呂合わせであると言われており、
魔目(まめ)=魔(鬼)の目
魔滅(まめ)=魔(鬼)を滅する
という説から、節分に「豆を撒く」という風習が生まれたとも言われています。
どんな豆を食べるの?
ズバリ、撒いた豆を拾って食べましょう。
では、豆なら何でも良いのでしょうか。
万が一、拾い残した豆から芽が出てしまったら不吉であるという考えから、炒った豆が良いと根付きました。
魔目(まめ)を射(=炒)って、魔を滅する
という解釈や語呂合わせも含まれています。
また、1000年以上も前から続いている伝統ですので、当時の豆と言えば「大豆」のことだったようです。
今年は、日本古来の豆まきをしようと思ったら「炒った大豆」で楽しんでみて下さい。
さて、私の住む地域では「大豆」は撒きません。
「落花生」を撒いています。
祖母に聞いた話では、昔は積雪の多い2月ともなれば、食料の調達がとても困難だったそうです。
そのため、食料品はとても大切だったと伝えられています。
落花生を撒く地域に境界線があるのには、そのような理由も含まれているのかもしれませんね。
豆の数はいくつ食べるの?
年齢+1個、食べましょう。
この「年齢」ですが、実年齢なのか、数え年なのかで賛否両論が繰り広げられています。
昔は数え年で歳を数えていたので、数え年+1個という諸説を聞いたことある方も多いのでは?
この諸説でいくと、4月生まれの5歳の子供は、数え年で6歳ということになります。
6歳+1個なので、7個食べる事になります。
+2個多く食べる計算になりますね。
私は、+1個とは「新しい1年も」という意味が込められている。という諸説が好きです。
節分に豆を撒くのは、一年の最後の日に鬼を退治して、新しい年を迎えましょう。という願いからでした。
ですので「+1個」多く食べ「来年も」という意味をもたせるそうです。
伝統や風習には、地域性がありますので各家庭を基準に、実年齢でも、数え年でも「+1個」食べるのが、楽しめるのではないでしょうか。
どう数えるのが正しいかではなく、どんな願いで行事が行われていたのかを次の世代へ繋ぐことが大切です。
昔の人々の想いや願いを理解しながら、家族団らんで「縁起の良い数」を楽しむのが本当の「節分」かもしれません。
5歳のお子様がいたら「来年も鬼が来ない(病気をしない)ようにお願いする昔からのおまじない」だから「+1個」食べるのかもね。
と、伝えたら理解できそうですね。